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Channel: シェフのフライロッドの世界
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SFL580  その1

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ずっと探していました。

そして見つけました。

Sageのグラスファイバーロッド。



Sageのオリジナルではありませんが、Bob Summersの組み上げたとても美しいロッドです。

文献(Fiberglass Fly Rods by Victor Johnson) よればSFLシリーズ(S-glass Fly Rod)は、

Sageが出した最初で最後のグラスロッドです。

ブランクでもしっかり販売されていたようです。

サマーズは1981年にこのロッドを組み上げました。

なおSageの設立は1979年です。

創業者のDon GreenはLamiglass(ライマグラス)、Grizzly (グリズリー)、

Fenwick(フェンウィック)の創業者でもあります。



投げてみて、ほんと、笑みがこぼれちゃいます。

ニタニタです。

SageのRPLを初めて振ったときの衝撃、振ればラインが高速で飛んでいく、

あの感覚がグラスで蘇ってきます。

そう、フレキシブルさを伴った高級な高速感です。



もっと言ってもいいですか?

アンダーハンドっぽくキャストしても良く飛び、シュートするとラインに引っ張られて

リールがジッと鳴るのです。

またまたニタニタです。



Don Greenのロッドに対する設計思想が手に伝わってきます。

タイトループを生み出すバットパワーと、それに充分追従しながらもフレキシビリティーを

感じさせるエレガントなテイップ。

これはグラファイトよりいいぞ!



非常に感覚的な話しですが、フェンウィックのロッドを少しファストにしたような感じです。

逆にグラファイトから見ると同社SPシリーズに繋がるようなアクションかもしれません。

彼は、7.6を超える長さではグラファイトのほうがグラスより優れているとしましたが、

グラファイトが出たての頃は、それが固すぎて、しかも脆弱であるとして、

グラスロッドを平行して販売していたような感があります。

つまり設立当時はグラスとグラファイトの2本建てでした。



しかし、各種モジュラスを組み合わせたグラファイトで柔軟性が表現できるようになる

とSageの商品群からあっという間にグラスロッドは消えてしまいます。

そもそもSageは設立当初からグラファイトを目指した会社なのです。



グラスの販売は当初2-3年で打ち切り、製造本数は少なく、見つけるのが大変です。

全米のグラスロッドのフォーラム、The Fiberglass Flyroddersでも現物写真は見ることができません。

当然話題も少ないです。



しかし、これは本当に秀逸なロッドです。

グラスに多い3番や4番ではなく・・・といっても存在しませんが、

大きな河川や湖で使えるような5番、6番、あるいは バス向けの7番、8番が面白いと思います。

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