マルティプライヤーの効用ですが、ハンドル一回転に対して、
リムが1.5回転するものだと思っていたら、風の博士から1.7回転と教えてもらいました。
写真に写っているのは一番小さいものがマーキス#4、次に#6、最大のものが#7です。
もちろん#5や#8もあります。
(風の博士は自分のダブルハンドに#8のマルティプライヤーを付けているそうです)
中を見ると、#6のドラグがいわゆる硬質ゴム(プラスティック)バンドで、
#4と#7はダブルラッチです。
したがって#6は年代的には一番古いマルティプライヤーになります。
これは英国で入手したものですが、使用されていないうえに、ハーディーのシルクラインが
巻かれていました。
#4と#7は全く同じなので、同時期に作られたものだと思いますが、日本に入ってきた時期は
異なります。
#7には・・ちょっと見ずらいかもしれませんが何とコータックの小さいシールが貼られています。
コータックが代理店当時日本に入ってきたものかもしれません。
#4はフットにJ番号が打たれており、この3機の中では最も最近日本に入ってきたリールです。
風の博士によれば、ハーディーは出荷する時点でのリールケースに入れるので(当たり前ですが)
ケースだけで製造された年代を推定すると間違えるよ、と言われました。
#4はハーディー社にあった在庫を90年代に仕入れなおしたもののようです。
また写真で見ての通り#6、#7ではケースの色は同じでも材質が少し違います。
古い#6の入っているケースのほうが艶やかで丈夫そうです。
なお、#4と#6のハンドル部分は全く同じ規格のもので、交換して回してみても、
全く違和感がありません。
ということは#5も同じと考えられます。
しかし回転する時の振動がこの上なく心地よい。
またラッチの音もマーキスは最高です!
近年は単純な歯車機械、あるいは子供のおもちゃのようなリールに惹かれ、
ラージーアーバーにはますます背を向けてしまいます。
オートマティックリール、マルティプライヤーリール、・・やはりアナログ系ですね。
それには理由があるのですが、それはまた別の機会にお話させてください。
マルティプライヤーの旅はもう少し続きます。
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今年はいろいろございましたが、たくさんの戯言にお付き合い頂きありがとうございました。
しばらく立て込みそうなのですが、来年も折を見てアップしていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。