最近では珍しくebayでMintに近いグレンジャーのレジスタード・ロッド(Registered Rod)を見つけました。レジスタードは、グッドウィン・グレンジャーないし戦後のライト&マクギル時代を通じてトップラインに位置していたロッドです。製作順に通し番号が打たれ、メーカーで各所有者を登録(レジスター)していましたが、残念なことにその記録簿は現存していません。
金と黒のラッピングが特徴的で、アンモニアで色付けされた竹肌が独特のオーラを放っています。マイケル・シンクレアの「Granger Rods, The Rod Man From Denver」によれば、レジスタード・ロッドの製作には、レジスタードを除けば最上モデルに当たるプレミア(Premier)に使われてた竹の上位10%が使用されました。そもそもプレミアは、仕入れた竹の上位1%で製作されていたので、1000本仕入れた竹のうち、最上級の1本がレジスタードに使用されたことになります。実際にロッドを見ると、どこまでもまっすぐな繊維にみな驚くようです。
このように選別条件が厳しかったので、通算の製作本数は400本未満と専門家は見ています。製作期間はグレンジャー時代の1939年から、戦争を挟んでライト&マクギル時代の1952年までとされます。
このロッドの番号は1949142、1949年製造、レジスタード・ロッドとしての通算142番目のロッドであることを意味します。コーティングはゆっくり時間をかけて5回、塗って乾かしては毎回サンディングがなされました。
コロラドの大御所メーカーであるマイク・クラーク氏はレジスタード・ロッドの有名なコレクターのひとりです。彼のサイトに行くとコレクションしたロッドの素晴らしい写真が見られます。クラーク氏はまた、現在のオーナーを特定しようと新たに帳簿を作成しはじめました。それも公開されていますので写真とともにぜひご覧ください。
http://www.southcreekltd.com/granger/