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Channel: シェフのフライロッドの世界
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E.C.Powell The greatest of all その1

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E.C.Powell 9フィートハーフ 先調子のAテーパー
彼の典型的なスチールヘッドロッドです。

日本なら本流の大虹鱒や、桜鱒、あるいは樺太鱒やシロ鮭にも使えます。


私が最も美しいと思うロッドの一本です。

息を呑むほどに輝く黄金色の竹肌と、一直線にのびたファイバーが艶やか。
そしてロッド全体を包むブロンズのラッピングには静かながらも洗練された趣があります。

一方、根元の黒と白のトリミングが狩猟道具としてのアクセントを醸し出しています。
グレンジャーのレジスターロッドと同じトリミングですね。

確かにペインやT&Tも美しいですが、E.C.Powellはバンブー好きにはたまらない何かがあります。
それはポールヤングのロッドを美しいと感じる感性に通じるものです。

やはり道具としての完成された美しさなのでしょうか。
使っているトンキンも同じに見えてきます。

さてこのロッド、テイップを保護するために新聞紙を折りたたんで作られたクッションが
ケースの蓋の裏側に詰め込まれていました。

丁寧に丁寧に開いて見ると、アレレレ・・1956年10月6日と記されているではありませんか。
いまから56年前、そう昭和31年、日本が国連に加盟した年です。

ということはこのロッドは1956年以前のものであること。
当たり前か。 (><)/

E.C.Powellがリタイアしたのが1955年といわれていますが、ロッドの状態からするとそれなりに使われてはいるものの比較的綺麗なので、彼の後期の作品だったのではないでしょうか。

娘婿のTony Maslanはこのとき既にE.C.のロッド作りを手伝っていたので、このロッドも一部彼が手伝っているかもしれません。

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