中をくり抜くホロービルトはE.C.Powellが始めた手法で、特許を取得。
(全部をくり抜いているわけではないので、セミ・ホローとも呼ばれています)
Patent number: 1932986
Filing date: May 12, 1931
Issue date: Oct 31, 1933
どのロッドにもこの特許番号が入っています。
後はリールシートのメタルワーク部分にPowellの名称が刻印されています。
ところで、このアップロッキングのシートを確立したのがE.C.といわれています。
また、写真にもありますが、フェルールが独特です。雌にも雄にも小さな印が付いています。
このフェルールは今もパウエルのバンブーロッド使用されています。
ちょっと安っぽく見えなくもありませんが、実はとてもとても優れたフェルールなのです。
押し込みを強くしても徐々に締まっていく感じです。
一方抜くときには、一日中使用していても固着することがありません。
そして特筆すべき点、ロッドの軽さです・・・とても信じられない。
指一本で机を上げるような、そんな感覚にとらわれてしまいます(ちょっと大げさ)。
ホローとはいうものの、9フィート以上もあるので、秤にのせればそれなりに重いはずです。
しかし、何でこんなに軽いのだろう。
それはロッドバランスが極めてよいからです。
バランスの良さは、ロッドが軽く感じるという点だけではなく、もう一つの重要な点、
すなわち、実際の長さより短く感じられるという点からも説明ができます。
実際の重さより軽く感じられる、実際の長さより短く感じられる・・・
というのは良いロッドの条件と言っても過言ではないでしょう。
キャスティングは、銀河鉄道999・・・天の川のようにラインはどこまでも伸びていきます。
ただただ脱帽です。
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パウエルの創設者であるE.C.Powellおよびパウエル家の系譜に付きましては、ちょっと長いのですがこの書庫にありますPress Powellに対するAndy Dearのインタビュー記事をご参照ください。少し長いですが、Powell家に関する全てを網羅した内容になっています。